今回は、海外在住の日本人の方の門鑑定をさせていただいた。
海外駐在で南アメリカにある某国に赴任中とのこと。
ご家族一緒に移り住み、1年半ほど滞在。
そんな中、平城さんや真田孔明さんの記事を読んで門鑑定を知り、今回、鑑定を申込まれたのだそうだ。
日本のほぼ裏側にある国の方とSkypeでつないで鑑定面談。本当に、便利な世の中である。
この方からは、面談の前にこんなご質問、ご相談を頂いていた。
一つ目は自分がとるべき進路についてです。今、転職先を探しているのですが、これだと思える決め手がなく、自分が何をしたいのか分からず、進路に迷っている状況です。生まれ持った適性に沿った転職というものがあるのであれば、それを知り、そのような業種に絞った就職先探しをしたいです。
二つ目は趣味についてです。心の底では、突き詰めたいと思っているダンスや音楽があり、恥ずかしいですが、一生の趣味にしたいという気持ちがあります。しかし、それを学べる場所になかなか行けない。やる気がないのか、縁がないのか知りたいです。やる気がないのであれば、どうしたらやる気ができるのか知りたい、縁がなければどう踏ん切りをつけたらいいのか知りたい。
さて、この方の門鑑定。結果はこちら。
生まれながらの門:陽官門
セルフチェックによる自己認識の門(緑のチャート)は、ほぼ円形。
多少の濃淡はあるが、どのアビリティも一様に使われている模様。
私:鑑定書の「生まれながらの門」に関する説明を読んでみて、率直な感想はいかがですか?
男性:確かにその通りだと思います。尽くせる相手がいるときに、自分のやるべき方向性が明確になったり、やる気が出たりする実感があります。自由にやることを求められるよりも、最終的な着地点を示されてから始めた方が、進めやすいですね。
私:まさに陽官門の特性ですね。
私:いまの職場環境では、上司の方はしょっちゅう入れ替わりますか?
男性:いえ、2年くらいは固定で、一緒に仕事をします。
私:それなら、比較的ラクかもしれませんね。官門は、上の人がしょっちゅう入れ替わったり、言っていることが朝令暮改で変わったりして目指す方向性がコロコロ替わると、ストレスを感じやすいですので。
男性:それはありますね。同じ上司でも言うことが変わると、結構ツラいです。なので、極力、枝葉末節ではなく、あまり変わらない幹の部分がなんなのかを見極めて、そこをブラさないように仕事をするようにしています。
私:それは非常にいい取組みです。官門の方は、ブレない軸をもって、それに沿って職務を遂行すると力が高まります。例えば創門の上司に、その時の感覚で指示を出されたりすると弱ってしまいますね。
男性:ただ、創門のタイプの方に憧れる面もあります。
私:確かに、官門の方はそういう面もありますよね。しかも、官門は「コピー能力」が高いので、創門の方を憧れて、創門の言動をコピーして自分も創門のような動き方もできるようになってしまいます。ただ、本質的には陽官門ですので、そこは、自分は自分、相手は相手と、いい意味で割り切って考えた方が良いかとは思います。
男性:なるほど、誰をコピーするか、ということが大事なのですね。
私:転職をお考えとのことですが、次はどのようなお仕事をされるのですか?
男性:中小のメーカの海外営業をやろうと思っています。社長直下のチームで、海外戦略を検討するような仕事です。このような仕事は向いているのでしょうか?
私:そうですね。既存の枠組み、自国と相手国それぞれの法律を抑えて、その中で自社の営業スキームを構築するような仕事は非常に向いていると思います。
男性:単にルールを作るだけ、では、実利があまりないのでは・・・と思っているのですが。。。
私:ルールを作るだけ、というわけではなく、既存の法律を戦略的に用いたり、お互いの置かれている状況を踏まえて、最も良いビジネススキームを構築するということです。
男性:なるほど、そういった営業は可能かもしれませんね。
私:もう一つの趣味の話ですね。
男性:はい。ラテンのダンスとか音楽には、昔から興味があったのですが、なかなかやるための一歩を踏み出せず・・・始めるにはコンフォートゾーンの外に出ていかないといけないと思うのですが、それがどうもオックウなのです。
私:なるほど(笑)まさに官門ですね。官門の方は、「いつものルーティーン」を淡々とこなすことが得意なので、あえて、いままでやったことがないことにチャレンジしようという感じにはならないのですよね。例えば、好きなラーメン屋さんがあると、そこにだけ通ってしまうような。
男性:すごくわかります。(笑)
私:それが悪いということではありません。官門の囚われですので、むしろ官門らしいとも言えます。ただ、それでもやはりダンスや音楽をやりたいということであれば、「この人についていきたい」と心から思える師匠を見つけると良いと思います。そういう方が出現すると、「この人についていきたい」というモチベーションから、自然と練習にも通うようになると思います。
男性:たしかにそうかもしれませんね。
私:習い始めると、習得は早いと思いますよ。官門の方は「型」をコピーする能力が非常に高いですので、師匠の持つ「型」をあっという間に自分のものにしてしまうと思います。例えば、柔道など「道」がつくものを習うのは、非常に向いています。
男性:実はラテンダンスにも、「型」があると思っています。他の方が踊っているラテンダンスを見ていると、その中から自分なりに「型」を見出すことができます。
私:さすがですね!!まさに、その「型」をコピーしてしまえばいいんです。
男性:ただ、教えてくれる方が「こんな風にやればいいんだよ」みたいな教え方をされる方だと、非常に苦手です。
私:おっしゃる通りです。創門タイプの師匠だと、ある種の天才肌なので、自分自身は感性・感覚でできてしまうものの、人にはわかりやすく伝えられない面があります。教えてもらうなら、修門の師匠がピッタリですね。相手の特性に合った、わかりやすい説明をしてくれるはずです。先生の「門」はさすがにわからないと思いますが、事細かに丁寧に教えてくれる先生もいると思うので、ぜひ探してみてください。
男性:わかりました。「型」を体系的に教えてくれる師匠を探してみたいと思います。ありがとうございました。
話を伺うと、全体的には自身の「陽官門」の力、アビリティには薄々気づいていらっしゃったように思う。
ただ、それを明確に”可視化”されていないから、本人の中で指針がなく、ぶれてしまう。
門鑑定をすると、この方のように、『薄々気づいていたこと』が『確固たる自信』に変わる。
そして、自己認識も固定化させることができる。
ぜひ、転職後も陽官門の力を発揮してご活躍いただきたい。
【鑑定後のご本人の感想】
ご本人より、鑑定の感想を頂いたのでシェアさせていただきたい。
グループのみなさま
初めまして。
陽官門の〇〇です。
今、仕事で〇〇の〇〇〇に駐在しています。
自分が門鑑定を受けた最大の理由は、「今後10年何をしたいか軸が分からない」だったら、「生まれ持った縛りを軸に動いてみるのはどうか」と思ったためです。
なぜ10年後を見据えたいかと言うと、転職先を探しているからです。もう15くらいのエージェントと話をしました。海外営業職を希望しているのですが、自分がどのようなタイプの営業人かという答えが出ずに、悩んでいました。
そんな中門鑑定を受けたところ、「既存の枠の中で最大限の成果を導き出すこと」が陽官門として生まれ持った素質の一つらしいことが分かりました。確かに、これまでの人生を振り返ってみると、次のことに気付きました。・ 何か困難に接した時に「じゃあルールを変えよう」とは思わず、「いろいろデメリットはあるにしてもそれが今ある条件なら、そこから何ができるか考えて、この条件下での最高の結果を目指そう」と考える。
・ 最終目的地(何を最優先にして、何は捨てていい要素なのかがはっきりしない、全体の中で自分がやっていることの位置づけ)が不明瞭なプロジェクトにはイライラするので、関わりたくないと思う。最終目的地が決まった後にプロジェクトに組み込まれると目標に向けて猪突猛進できる。
・ 自ら役割を定義するより、役割と権限を明示されると何があっても死守する。
・ 能力的に劣るスポーツ選手をまとめ、能力のあるチームに対抗することが楽しい。
・ 教え方のうまいコーチにつくとどんなスポーツでも人並み以上にこなせるようになる(そのため器用貧乏になる傾向はありますが)。
・ 冷蔵庫の残り物で客人をもてなすこと。ひと味足してより美味しくすること。
・ ゼロからの原稿起案よりも、他人の原稿案の校正。
これと自分の職務経験と照らし合わせ、陽官門の海外営業として、自分が追求すべき方向性を次のように仮定してみました。・ メリットもデメリットもある既存のフレームワーク(自社と相手企業のキャパシティやビジネスを行う国のルール)を整理して、今できること、できないことを峻別し、自社と相手企業が最大出力を出すことができる着地点にまとめるような営業ができるのではないか。
・ 特に、ある国でのビジネスの行方を左右する、政治、経済、法律、社会、人間関係のあり方をローカル・スタッフの解釈を鵜呑みにせず、自分が理解し監督することで、未開拓の市場や顧客網を拡大できるのではないか。
早速、鑑定後面談したエージェントにこのような切り口で、これまでの経験を話してみると、「その方向性に具体例を盛り込んでまとめれば、可能性が広がります。」と前向きな回答が得られました。
もしかしたら、陽官門の定義(枠)の中に自分をはめ込んでいっている可能性はありますが、悪い気持ちはしません。むしろ、自分の立ち位置が分かった気がしてスッキリしています。
みなさま、どうぞよろしくお願いします。