「大富豪」の代名詞としてもよく用いられる「華僑」。
華僑というのは、本来
中国本土から海外に移住した中国人およびその子孫
のことを言う。
しかし、華僑の中には経済的に大成功を収め、大きく取り上げられた人も多いため、
華僑=金持ち・大富豪
といったイメージが定着しているようである。
そんな華僑であるが、華僑の中でも特に突出した成功者・大富豪を輩出している民族がある。
それが、客家(ハッカ)である。
客家は、
「最強の華僑集団」
「華僑の中の華僑」
「華僑の優等生」
とも呼ばれている存在である。
そんな客家の人たちが秘術として用いてきた戦略術。
それが『門』なのである。
ここで一つ、客家を代表する偉大な人物を紹介したい。
胡文虎である。
タイガーバーム(萬金油)という軟膏をご存知だろうか?
シンガポールと香港を拠点に、この”秘薬”と胃腸薬で巨万の富を築き上げ、一代で東南アジアの大財閥にのし上がったのが胡文虎である。
この胡文虎、客家意識を非常に強く持っていたと言われている。
機会があるごとに、次のような「客家精神四か条」を披露している
一.刻苦耐労の精神
二.剛健弘毅の精神
三.創業勤勉の精神
四.団結奮闘の精神
そして何より、本人の人生哲学。
「人生成功の条件は運命が半分、努力が四分の一、そして利益の社会還元が四分の一だ」。
運命が半分。
これはまさに、門のような秘術を使いこなしていたということではなかろうか。
努力は、もちろんした方が良い。
でも、その前に、もっと重要なことがある、ということである。
日本社会の風潮としてある
「努力すれば道は開ける」
「全ては本人のがんばり次第だ」
といった考え方は、結果への影響度としては高々四分の一。
努力をする前に、
どんな分野で、どんな努力をするべきなのか?
というところを、命運に従って確認しておかないことには、不要の努力、むしろ、間違った努力をするハメになる。
秘術をもとに、努力の方向性を間違えなかったからこそ、客家の人たちは突出した結果を出していたように思う。
ちなみに、「命運」という言葉を使うと、あたかも
全ては命運によって決まっており、どんなにがんばっても結果は変わらない
と捉える向きもあるが、そんなことはない。
あくまで、向かうべき方向性・ベクトルを指し示してくれているのである。
その向きに従って努力をするのかしないのか。
そこは本人の努力次第で結果は大きく変わるのだ。
逆方向に努力をすると失敗に向かうので、それを避けましょうということである。
門鑑定をしていると、生まれながらの門と自己認識の門がずれている人が多いことに驚かされる。
不要な努力でパワーをすり減らしていることになる。
ぜひ、まずはご自身の「方向性」を見定めていただきたい。
そうすれば、あなたも「客家」に少し近づけるかもしれない。